用語集解説
- あ行
- か行
- さ行
- た行
- は行
- ま行
- ら行
あ行
不調和度と呼ばれる倍音の振動数が正数倍よりの少し上にずれる現象のこと。高音を少し高く、低音を少し低く調律することが理想とされるため、高音の調律はみこし調律で少し高めにしてからぴったりに。低音はぴったりより少し低くしてから音を合わせる技術が必要である。
鍵盤あがきのことで、鍵盤を下に押した時の深さを調整することである。だいたい10mm程度に合わせることが多い。
ジャックが抜けた後のタッチのこと。ピアニストが弾きやすいまたは表現し易いと思う要因の一つ。ゆっくり鍵盤を押すと分かりやすい。
細い板に紙やすりを貼り付けて、ハンマーファイリングする道具。調律のほとんどが携帯しているもの。幅はハンマー一本分より気持ち広めのものを使う。
か行
鍵盤ならし定規を使って、白鍵と黒鍵の順に高さを合わせていく作業。白鍵の高さがぴったり揃うときれいな白い歯に見えて気持ちが良い。
さ行
社団法人日本ピアノ調律師協会のこと。平成22年にピアノ調律職種が技能検定職種なり、平成23年国家検定の調律技能検定の指定試験機関として一般社団法人日本ピアノ調律師協会が指定されている。入会には筆記と調律実技試験があり、合格しないと入会できない。
オクターブの12音で全ての調に転調することが出来るようになったもので、どの調においても同じような響きを持っている。すべてにおいて唸りが発生しており、その唸りをもとに調律を行っている。
ピアノのアクション内にあるL字型の小さな突き上げ棒のことで、ピアノ発祥の国、イタリア本土の形の長靴を模したようにも見える。このジャックが抜けることでピアノ独自のサクッとした感触が得られる。
ピアノの整調が終わった後に行う作業で、ピアノの音全体を整えバランスを取る作業である。主に弦の状態の修正とアクションの修正とハンマーの修正である。
ハンマーファイリングに使うために、紙やすりを帯状に加工したもの。主にグランドピアノの際に使う。
た行
は行
ピアノの調律を保持する力のこと。ピンがどのくらい負荷を掛けると回りだすかを測る機会で測定することが出来る。100kg位が目安となる。保持力が少ないものに関しては、ピンを奥に打ち込むことで改善されることも多いが、それでも難しいときはピンを抜きワンサイズ太いピンをピアノ全体に打ち込む。
チューニングハンマーのこと。ピアノに限らずハープでもこの呼び名である。
ハンマーの先に付いているピンを差し込む四角い穴の開いた部品のこと。ヤマハ・カワイ用とスタインウェイ用などがある。メーカーによって若干ピンの太さと形が違うので、チップを交換もしくはハンマーを2本持ち歩いている調律師も多い。
グランドピアノのアクション調整する大きなスクリュー。棚板と筬(おさ)隙間を無くすために回転させるもの。整調にはまずここの調整が必要となり2mm程度筬から出すことが多い。
調律師独特の言葉。働きが多い、働きが少ないなどと使う。主にハンマーの動きの強さを示すもの。
3本ペダルもしくは2本ペダルの調整をすること。ペダルの重さや突き上げ棒の調整も行う。グランドペダルの場合ピアノの下にもぐり込まなくてはならないことも多い。
ペーパーやすりを使ってハンマーの形を整形する作業のこと。
整音の際に使う1から4本の針工具のこと。ハンマーに差して柔らかくすることに使う。
ま行
張弦で新しく張りなおすと弦の位置が少しずれる。そこで3本の弦を均等な感覚に直す必要がある。そのための工具が3つ割りである。
ら行
コンサートチューナーの多くが使っているのがこのピアノ専用チューナー。静かなところでなくても、目で見える波形によって調律が出来るので業務用として人気がある。